
地の巻
四方から、来た。
百年もちこたえた壁がある。
今夜、緩んだ石をひとつ、誰かが見つけた。
敵は、あなたの城をあなたより知っている。

水の巻
叩いた門は、どれも閉ざされていた。
雇った番人は眠っている。
頼った大名は動かない。
雨は、降りつづける。
誰も応えぬとき、誰が応えるのか。
もう、頼る先がないか。道はまだ一本残っている。
浪人を探す

火の巻
名もなく、顔もない。
心は善く、魂は苦い。
失えるものは、とうに失った。
刀を抜く前に、ひとつだけ問う。
その城は、あなたのものか。

風の巻
門を守るために、かつて門の外に立った。
あらゆる攻めの流儀を知る。
斬る瞬間は見えない。見えるのは、朝だ。

並の手には、鋭すぎる道具。
- 地城壁の門を、すべて数える。攻撃対象領域の把握
- 水敵より先に、ひび割れを見つける。脆弱性スキャン
- 火すべての錠を、試す。許可を得た侵入テスト
- 風あらゆる攻めの流儀を、読む。AIによる攻撃者分析
- 空夜明けに一巻。まず塞ぐべき場所を記す。優先順位つきの報告書
並の助けで、足りぬなら。
浪人を呼ぶ


空の巻
己の墓は、とうに掘ってある。
だから刀を抜くのは、あなたの門の前だけ。
ひとつは、敵に。
ひとつは、己に。
掘り終えた者を、選べ。

